情報を別サイトに移していきます

フリーブログのままでは心もとないので、以下のサイトに内容を見直しつつ記事情報をリニューアルしていきます。本サイトはこのまま残しておきます。 経営と知財 http://ipyog.com/ 以上、よろしくお願いいたします。

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CF活用と知財リスク(3)-7:商標

 前回(CF活用と知財リスク(3)-6:デザイン)の続きです。  <前回まで>  1.文章  2.引用  3.他人の商標  4.リンクについて  5.画像  6.写真  7.動画、音楽  8.技術  9.デザイン   10.商標  既に上記3にて他人が権利を取得している商標を文章中で使ってしまった場合は触れました。  今回はクラウドファンディング(CF)プロジェク…

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CF活用と知財リスク(3)-6:デザイン

 前回(CF活用と知財リスク(3)-5:技術)の続きです。  <前回まで>  1.文章  2.引用  3.他人の商標  4.リンクについて  5.画像  6.写真  7.動画、音楽  8.技術 9.デザイン  ここで「デザイン」とはクラウドファンディング(CF)プロジェクトで作ろうとする商品の外観(その商品を見た人が“かっこいい”とか“おしゃれ”という気持ちにさせ…

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CF活用と知財リスク(3)-5:技術

 前回(CF活用と知財リスク(3)-4:動画)のつづきです。    <前回まで>  1.文章  2.引用  3.他人の商標  4.リンクについて  5.画像  6.写真  7.動画、音楽 8.技術について  ここで「技術」とはクラウドファンディング(CF)プロジェクトで作ろうとする商品やサービスに関する技術(メカ的、電気的、化学的、プログラム的、ビジネスモデル的なさまざ…

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CF活用と知財リスク(3)-4:動画

   前回(CF活用と知財リスク(3)-3)の続きです。  <前回まで>  1.文章  2.引用  3.他人の商標  4.リンクについて  5.画像  6.写真 7.動画、音楽  かなりのクラウドファンディング(CF)プロジェクトが動画を使ってPRしています。動画には商品、人、建物、音楽など様々な要素が詰まっています。  映像に建物、著名人、一般人が偶然写りこむ場合…

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CF活用と知財リスク(3)-3:写真撮影の注意点

 前回(CF活用と知財リスク(3)-2)の続きです。   <前回>  1.文章  2.引用  3.他人の商標  4.リンクについて  5.画像 6.写真  写真の場合も文章や画像と同じで自作のものが一番安全です。  ただし、撮った写真に他人の著作物が写り込んでいる場合は、複製権(著作権法21条)侵害に該当する可能性がでてくる点に注意が必要です。そんなことを気にしながら写…

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CF活用と知財リスク(3)-2:画像

 前回(CF活用と知財リスク(3))の続きです。  <前回>  1.文章  2.引用  3.他人の商標  4.リンクについて  まだクラウドファンディング(CF)プラットフォーム上で公開するプロジェクトの準備をしているという状況を想定してください。 5.画像  文章と同じように自作するのが一番安全です。  ただし、他人の著作物を自力で描いたり、パロディを作ったりする…

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CF活用と知財リスク(3):文章、商標、リンク

 前回(CF活用と知財リスク(2))の続きです。  以下の試作品を持ってクラウドファンディング(CF)運営事業者に相談したところ採択されました。    この後は自らプロジェクトを起案し、CFプラットフォーム上で資金提供を呼びかけるための準備をしなければなりません。  以前の記事でも触れましたが、公開する画面や文章、動画などの準備は全部自分でしなければなりません(CF運営事業の担当者は…

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CF活用と知財リスク(2):利用規約

 前回の続きです。  家族や知人の助言を取り入れて試作品ができました。      これを持ってクラウドファンディング(CF)運営事業者のところに相談に行きます。状況は以前の記事「CF活用イメージ(3)」のところです。    CF運営事業者担当者に試作品を見せて説明する段階も知財リスクがあります。  運営事業者に守秘義務がない場合は前回の説明のように新規性を失ってしまい、特許権、…

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CF活用と知財リスク(1):着想時

 これまでクラウドファンディング(CF)に関するざっくりとした利用の流れを説明してきました(CF活用イメージ(1)~(7)にて)。  今度はCFを利用する流れの中でどのような知財リスクがあるか整理していきます。  ラップフィルムケースのアイデアを思い付いた時点からスタートです。    通常のラップフィルムケースと違って刃でケガをしないというのがこの商品アイデアです。  早速…

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CF活用の流れイメージ(7)

 前回(CF活用イメージ(6))の続きです。  公開する準備が整いました。  あとは指定した日にクラウドファンディング(CF)プラットフォーム上でプロジェクトが公開されます。    ただ、指をくわえて見ているだけでは資金提供者はそう集まりません。  一般の飲食店を例にすると、新しく店ができたとしてもガラガラだと入店を躊躇することはないでしょうか?同じような心理がCFプロジェ…

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CF活用の流れイメージ(6)

 前回(CF活用イメージ(5))の続きです。    クラウドファンディング(CF)プラットフォームにプロジェクトを公開するための準備についてです。  項目ごとに分けて考えてみます。   1.プロジェクトのシナリオとリターン品の設定      以前、私が関わったプロジェクトでもそうだったのですが、プロジェクトのシナリオとリターン品の一貫性が重要だと感じます。   今回はラップフ…

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CF活用の流れイメージ(5)

 前回(CF活用イメージ(4))の続きです。  いよいよ、CFプラットフォームに公開するための準備をします。  前回述べた通り、CF運営事業者は準備作業そのものには手を貸しせん。従って、「代わりに文章打ち込んどいて」とかはダメです。    公開のための作業はCFサイトの管理者ページを通じて入力します。フェイスブックとかブログと同じ要領です。  事業者によって入力フォームは違いま…

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CF活用の流れイメージ(4)

 前回(CF活用イメージ(3))の続きです。  クラウドファンディング(CF)運営事業者にアポをとり、担当者と面会することになりました。  通常、単なるアイデアレベルで担当者と会っても話は進みません。以前、記事で紹介した通り(CF運営事業者にどのタイミングで相談すればいいのか)、最低、試作品は必要です。  今回、この点では問題ありません(下図)。    担当者との面会では  …

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CFと会計・税務上の取扱い(税理士コラボ)

 CF活用イメージについて流れに沿って書いてきましたが、本日は別の記事をはさみます。  CFによる資金調達がうまくいけば、プロジェクト終了後、数十万円から場合によっては数千万円のお金を手にすることになります。  その場合の会計・税務上の取扱いがどうなのか、会計・税務のブログをやっている友人にネタとして書いてほしいと頼みました。  その記事についてリンクを貼ります。      「M…

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CF活用の流れイメージ(3)

 前回の続きになります。  ラップフィルムケースの試作品を作ってこれでビジネス展開するための製作資金を集めようという事例  ここまでを整理すると、  ・BtoC商品として展開する  ・利用するクラウドファンディング(CF)のタイプとしては購入型を利用  ・さらに購入型の中のAll or Nothing(目標達成型)を選択  です。  まずはCFプラットフォーム運営事業者に相…

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CF活用の流れイメージ(2)

 前回の続きです。    ラップフィルムケースの試作品を作ってこれでビジネス展開するための製作資金を集めようという(仮想?)事例  ここまでを整理すると、  ・BtoC商品として展開する  ・利用するクラウドファンディング(CF)のタイプとしては寄付型よりも購入型の方が良さそう  です。  さっそくCFプラットフォームを運営する事業者を選びたいところですが、まだ整理しなければな…

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CF活用の流れイメージ

 Makuakeで7,000万円を超えるプロジェクトがでてきましたが、知人と話をするとクラウドファンディング(CF)が何かということは今もよく知られていないことを感じます。  プロジェクトを起案する側の人からすると、さらによくわからないという気持ちになるのでしょう。  CFをどう使えそうか、一から流れを整理していきます。  <仮想事例>  試作品は図のラップフィルムケース  中央上…

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経過日数と支援者数

   クラウドファンディング(CF)をテストマーケティング的に利用する場合、募集と判断に係る期間をできるだけ短くすることが特許などの出願対応にとって重要だと説明しました(http://crowd-ip.seesaa.net/article/447710874.html)。  では実際にCFにおいて資金提供者数が時間とともにどのように増加していくでしょうか。当然、一概には言えませんが、いく…

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テストマーケティングと出願のタイミング

 前回(http://crowd-ip.seesaa.net/article/447687063.html)は模倣されてもいいや、という考えの場合を説明しましたが、やっぱり模倣されたくない、と言う場合のギリギリのやり方を取り上げます。  クラウドファンディング(CF)をテストマーケティング的に使いたいという場合は、資金提供者が多くあらわれた場合にだけ事業を行う、すなわち、その場合だけ特許権…

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知財リスク回避イメージ(特・実・意)

 クラウドファンディング(CF)のプロジェクト起案者は第三者の権利を侵害しなければ、とりあえずそれでいいという声が多いと聞いたことがあります。  そうした意味で前回、先使用権という権利について触れました(http://crowd-ip.seesaa.net/article/447081631.html)。  これをイメージであらわすと以下のようになります。  試作段階、CF運営事業者相…

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先使用権の確保について(第三者からの攻撃にそなえて)

 特許出願するのはお金がかかるし(http://crowd-ip.seesaa.net/article/446479819.html)、最低限でも自分がそのプロジェクトに関するビジネスを行う権利だけ確保できればいい、という考えをする人もいるかもしれません。  「先使用権」というものがあります。  例えば、ノウハウとして秘匿するために特許権を取得せずに事業を行っていたら、後からその技術…

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リターン品の金額設定

 中野にパパブブレという金太郎あめみたいな飴をその場で作って提供している店があります。女性と子供に人気で土日は行列ができていることもあります。普通ならばお菓子の中でも最安値であろう飴に高い付加価値をつけて成功しています。ここで買い物した友達に聞くと、束売りらしいのですが、それでも一粒あたり50円以上はしているのではということでした。  金額設定というのは何にしても悩むものです。   …

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自社技術を活かしたヒット商品づくり2

 前回(http://crowd-ip.seesaa.net/article/447273542.html)の続きです。  足場メーカーの技術でどのような事業展開ができるか、ということを講義テーマにしました。  このメーカーからの相談をきっかけに、昨年は大学の講義をさまざまな分野の企業とのコラボとの場にしました。学生、企業ともにいい感触だったので次年度も続けようと思っています。   …

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自社技術を活かしたヒット商品づくり

 先日、メーカー時代の職場の人に誘われ昼飯をおごってもらいました。そのとき、新しいモノ(売れるモノ)がなかなか出てこないという話を聞かされました。新商品を生み出そうしても気になるのはライバル会社がどんなものを出してきたかということで、なかなか新しい道に踏み出せないようです。  これは今の多くの日本メーカーが抱えている悩みだと思います(もちろん元気な分野もありますが)。  昨年、こうした相…

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マリカー

 先日、任天堂が公道でリアルマリオカート体験を提供するマリカー社を提訴するというニュースがありました。渋谷あたりでよく見かけるやつですね。てっきり任天堂公認かと思っていましたが違ったのですね。  ちなみに大学生の頃、私が最もやりこんだゲームがマリオカートです。4年間過ごした目黒の福岡県人寮でもこのゲームに関してはほぼ無敵でした。  http://www.sankei.com/affair…

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CFプラットフォームを比較

 昨日、同じ委員会の先生にどこのクラウドファンディング(CF)プラットフォームがいいのかと聞かれました。個人のお客さんが資金調達にCFを考えているらしく、どこをすすめたらいいのかわからないとのことでした。  どのCFを使ったらいいのか、は確かに悩むところかもしれません。  CFプラットフォームは数十(ひょっとすると100以上)あります。  クラウドファンディングのタイプ、モノづくり…

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1億円調達は可能か?

 中野ブロードウェイそばのロトハウスを通り過ぎるとき、1回くらい買ってみようかと思いつつ、いつも通りすぎてしまいます。ロト7はキャリーオーバーで最高10億円です。「億円」という言葉には力があります。  クラウドファンディング(CF)でも億円レベルの調達が可能でしょうか?  個人的にはCFは(ビジネス系プロジェクトの場合)金集めよりもテスト販売や販売促進効果の意義が大きいと思っています…

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店を出したい人:その2

 むかし、弁理士資格を取ることもまったく意識していなかったとき、よく行くラーメン店で「店の名前をマネされないように権利をとっとくにはどうしたらいい?」と聞かれたことがあります。今なら、「任せてください」と言えますが、当時は一緒に首をかしげていました。  評判の店になるほど似たような店がでてきます。ラーメン店に限らず、店の看板を見ながら街を歩くと、有名店に似たロゴの店をたまに見かけたりし…

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店を出したい人:その1

 20代の頃はよくラーメン食べ歩きをしていました。そして期待外れだった場合、自分ならもっとうまいラーメンが作れると、何の根拠もなく思ったこともあります。私の友人には定年後にはラーメン屋を開いてみたいと語ってくるのがいますが、ラーメン屋に限らず自分の店を出したいというのは割と多くの人が一度は頭によぎったことがあるんじゃないでしょうか(?)。  こうした店舗を出したいというプロジェクトはク…

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本を出版したい人:その2

 (前回の続き)  クラウドファンディング(CF)を活用した書籍化の可能性は前回書いた通り(http://crowd-ip.seesaa.net/article/447218112.html)ですが、誰のチェックもなく書籍化する場合やネット上で公開する場合、著作権の問題が懸念されます。  せっかく書籍化にこぎつけたとしても、著作権侵害で出版停止になったら元も子もありません。  著作…

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本を出版したい人:その1

 最近は本が売れなくなったとよく言われています。  私自身、去年は知的財産に関して2つ書籍化の話がありましたが、最終的にはどちらもぽしゃってしまいました(知財をタイトルにした本は売れないだろうという判断)。ちなみに私が教える大学の学生に就活関係の本を買っているかどうか聞いたことがありますが、ほぼ買っていないことがわかりました(情報源はネットと知人がほとんど)。生協のおばちゃんも売れていない…

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アプリ、ゲームを作りたい人

 前回、カードゲームやボードゲームなどのローテクゲームの保護について取り上げたので、今度はスマホアプリやゲームなどのハイテク商品をどうやって保護するかについて取り上げてみます。  小学生の頃、こんなゲームが作れないかなと妄想したことがありましたが、知識もないし、そのうちいつの間にか全然違う方向に進んで、それが実現することはありませんでした。今は割とそんなことができる時代になってきたのでしょ…

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ローテクゲームを作りたい人

 クラウドファンディング(CF)のプロジェクトは飲食店を展開したいといったものから新しいモノを作りたいといったものまでさまざまです。そして、プロジェクトの内容によってどのような権利が模倣対策に役立つのか異なってきます。  今回はカードゲームやボードゲームなどローテクゲームについて挙げてみます。  カードダスとか人生ゲームとかモノポリーとかそんなイメージのものです。興奮を誘うルールとか魅力…

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出店プロジェクトについて思うこと(内容に訂正あり)

 中野にマグロマートというマグロ専門の超人気居酒屋があります。そして、東中野にその姉妹店(この店は生ハムが売り)がありましました。「ありました」と言うのは先日行ったら看板がなくなっており閉店していたっぽいからです。開店してまだ数か月の店でした。マグロマートのように混んでなく(それがいけなかったのか?)、クラフトビールが300円代で飲めて、マグロの刺身(おそらくマグロマートと同じもの)も食べる…

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CFと融資について

 新商品(または新サービス)を作るので融資してほしい、と言っても金融機関はその商品やサービスそのものを評価して融資の可否を決めることはないでしょう。  売れている商品、どこかにライセンスしている権利であれば、その商品に係る知的財産権を担保に融資を行うということはあり得ますが、世に出ていない商品やサービスというのは誰もその価値がわかりません(ガンの特効薬など評価しやすい例外はあるでしょうが)…

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支援者数から売上予測

 支援者(資金提供者)の数が多ければ多いほど、それが多くの人にウケるものだろうと想像はできます。ではCF(クラウドファンディング)で100人が支援してくれた商品やサービスをビジネス化した場合にどれだけの売上が期待できるかという疑問があります。  CFを利用者の層や普及度、地域性、設定するリターン、販路の違いなどさまざまな要因があって一概に論じることはとてもできませんが、実際のプロジェクトを…

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CF運営事業者にどのタイミングで相談すればいいのか?

 CF(クラウドファンディング)運営事業者にはどのような段階で話を持っていけばいいのか、経験のない方に多い疑問だと思います。  相談するタイミングに制限などないのですが、不用意に情報を拡散してしまうキッカケになってしまうかもしれません(守秘義務を負うと明言していない事業者もありますし)。    一方、CF運営事業者の立場だと、イメージ段階のものなど、なんでもかんでも相談に来られても商売…

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行列と集客

 私が住む中野ではあちこちで行列を見かけます。  サンプラザでイベントがあるときは、正面広場に長蛇の列がよくできます。キリンビール本社前のセントラルバークでもたまにイベントがあり、少し前に催された餃子フェスティバルでは各出店の前に1時間待ちの行列ができていました。また、マグロマートというマグロ専門の居酒屋や川次郎といううなぎ串の居酒屋では開店前に人が並んでいるのをよく見かけます。  そう…

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クラウドファンディングをやることで模倣されないか?

 仕事柄、クラウドファンディングに関する相談を受けます。その中で多いのが、「クラウドファンディングでアイデアを公開してマネされないか?」という相談です。  クラウドファンディングはある意味、アイデアの宝庫のようなものなので、他の企業が良いアイデアがないかチェックしている可能性はあります。そうし企業がそのアイデアのキモの部分だけを取り入れつつ、権利侵害とならないように(権利がとられていなけれ…

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知的財産権取得に必要な費用

 特許権、実用新案権、意匠権、商標権を取得するためにどれくらいの費用と期間がかかるのか解説します。これらの費用は大きく分けて特許庁に支払う費用と弁理士に支払う費用があります(弁理士を介さずに自分で手続きを行う場合は特許庁に支払う費用のみとなります)。   1.特許権 (1)特許庁料金  ①初期費用  1件で1万4,000円です。ただし、特許出願しただけでは権利にはなりません。さらに…

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記事に非著名人(一般人)を使う場合の問題

 通常、プロジェクト紹介には著名人よりも非著名人(一般人)が出てくる場合が多いと思います。著名人の場合はパブリシティ権と言われる権利が問題になりますが(既述)、非著名人の場合はプライバシー権、人格権の問題があります。  プライバシー権とは私生活をみだりに公開されない権利、人格権とは肖像、氏名、名誉など個人の人格に関わる権利の総称です。  ここでは細かい説明は省きますが、プライバシーや名誉…

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記事に著名人を使う場合の問題

 プロジェクトの紹介に著名人(芸能人、スポーツ選手など)が出てくるかどうかで注目度が変わってくるのは容易に想像がつくでしょう。  その場合に問題になってくるのがパブリシティ権という権利です。パブリシティ(publicity)とは、宣伝、広告、知れ渡ること、知名度といった意味があり、パブリシティ権とは有名人の氏名や肖像を排他的に支配できる権利を言います。具体的になんらかの法律に明記されている…

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他者サイトのリンクはOKか?(著作権上の問題は?)

 公開記事において、説明上必要でリンクをはることがあるかもしれません。また、あるサイトからクラウドファンディング記事に誘導するためのリンクをはるのは常套手段だと思います。  クラウドファンディングプラットフォームにとどまらず、リンクについて著作権上の問題がどこにあるのか触れていきます。 1.リンクの種類 (1)通常のリンク  色文字や下線付き文字等で表示するリンク。すなわち、その…

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公開文章の書き方(著作権の問題を回避するには)

 昨年、医療系まとめサイト「WELQ」の記事について大きく報道されました。時代が時代なだけでに、インターネット上で公開する記事については十分な注意を払う必要があります。  WELQの問題では、大きく記事の信ぴょう性の問題と著作権問題の2つが挙げられていましたが、ここでは著作権問題について触れたいと思います。  クラウドファンディング起案者にとってもWELQ問題のライターと同じ問題を抱えて…

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その名称は本当に普通名称か?

 ここでは他人の商標権との問題について説明します。  インターネット上の権利別模倣被害率のデータによると商標権の紛争が最も多いという結果があります(https://www.jpo.go.jp/torikumi/mohouhin/mohouhin2/jittai/pdf/2015_houkoku/2015shousai.pdf 図1.3-7)。  商標権の問題は、例えば著名な企業の商品名を…

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動画は必要か?

 現在、多くのプロジェクトが動画とともに紹介されています。  こうした公開準備は全部、プロジェクト起案者の責任で行います(この点についてときどき誤解が見られるようですが、基本的に運営事業者が公開資料の作成を手伝うことはありません)。  写真や文章であれば、なんとか作れると思っている人でも動画の準備となるとハードルが高いと感じる人は少なくないのではないでしょうか?  自分で作るのは絶対無…

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クラウドファンディングを始める前に知っておくべきこと3

 購入型クラウドファンディングには目標金額が集まらなければプロジェクトがそこで終了するタイプと集まった金額が目標金額に達しなくてもプロジェクトを実施するタイプの2種類があります。  そして、両方のタイプをそろえているプラットフォーム(例えば、マクアケ、A-port)、目標金額未達で原則プロジェクトが終了するタイプのみのプラットフォーム(例えば、kibidango、COUNTDOWN、FAA…

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プロジェクト成功率をたかめるために2

 クラウドファンディングに初めて挑戦しようとしている人の多くが誤解していることがあります。  プラットフォームにプロジェクトを公開したら、それだけでお金が集まるという誤解です。プロジェクトを公開するだけではお金は集まりません。  プロジェクトに賛同してくれる人を事前に一定数確保した上で、そうした賛同者をコアに資金提供者の輪を広げていく必要があります。理科の実験で言うと、ミョウバンの結晶を…

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プロジェクト成功率を高めるために1

(購入型クラウドファンディングのプロジェクトをイメージしています)  最近は1,000万円クラスの目標金額を達成するプロジェクトも増えてきたような気がします(以下)。 <1,000万円クラスのプロジェクト例>(適当にチョイス) GODJ Plus 世界初!A4サイズのクラブハウス。スピーカー付きDJシステム https://www.makuake.com/project/go-d…

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クラウドファンディングを始める前に知っておくべきこと2

<クラウドファンディング挑戦者(プロジェクト起案者)の責任>  多くのクラウドファンディング運営事業者の利用規約(ほとんどの場合、ホームページの一番下に「利用規約」というのがあり、ここをクリックすると、利用条件を定めた文章が出てきます)には、プロジェクトが成立した時点、すなわち目標金額が集まった時点で取引が成立する、といった内容の記載があります。ネットショッピング的なものだとイメージするこ…

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クラウドファンディングを始める前に知っておくべきこと1

 クラウドファンディングに関わるプレーヤーは大きく3者に分けることができます。 1.クラウドファンディング運営事業者   クラウドファンディングプラットフォームを運営管理する事業者 2.クラウドファンディング挑戦者   プロジェクトを起案し、上記1が運営するプラットフォーム上でお金を集めようとする人 3.資金提供者   上記2が起案したプロジェクトに対して資金提供する人 (…

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2-3.お返し時または事業開始時

 資金提供者がある技術やデザインに関する権利者であった場合、リターン品であるプロジェクト商品がその権利者の手に渡れば、それが特許権侵害や意匠権侵害であるかどうかがわかってしまいます。  (うがった見方をすると)権利侵害であると気づいた権利者が、その商品がヒットするのを見届けて警告状を出してくるこということも考えられます。  権利者は自分と重なる技術やデザインの商品をよく観察しています…

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2-2.サイト公開時

 プロジェクトを公開することでさまざまな人の目に触れます。  まず、公開する表現物について気をつけておきたいのが著作権です。  プロジェクトを紹介する文章、写真、動画、イラスト、音楽などの表現物を自分でゼロから制作する場合、著作権の問題は発生しません。仮に似たような著作物が存在したとしても、それが偶然ならばそれぞれに著作権が発生するものだからです。  一方、誰かの文章や写真、イラス…

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2-1.プロジェクト起案時

 プロジェクトに係る商品について特許権や商標権を取得するかどうかはその人の自由ですが、他者が有する特許権や商標権などを侵害しないということは必須と言えます。  こうした他者権利を侵害していないないかどうか、できるだけ早い段階で確認しておくべきです。 うやむやにするほど(先延ばしにするほど)リスクは大きくなります。  すでに権利化されている技術やデザインや商品名をプロジェクト起案…

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1-3.クラウドファンディングサイト公開段階

 起案したプロジェクトの準備が整うと、いよいよクラウドファンディングサイトに公開することになります。  インターネットで全世界の人の目に触れるわけですから起案段階や運営事業者相談段階に比べると知財リスクが格段に大きくなると言えます。  自分が権利を取得する機会を失うリスクとしては主に以下のものが挙げられます。 1.商品デザイン(意匠権)  購入型クラウドファンディングでは閲覧者が…

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1-2.クラウドファンディング運営事業者に相談する段階

 守秘義務のない第3者に情報を開示すると、原則、技術的なアイデア、商品デザインに関する権利(特許権、実用新案権、意匠権)を権利化する機会が失われることは、「1.プロジェクト起案段階」で話した通りです。  これはクラウドファンディング運営事業者が相手でも変わるものではありません。  運営事業者が守秘義務を有しているかどうかは、利用規約を見ただけではわからない場合が多いです。  運営事業者…

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1-1.プロジェクト起案段階

 新サービスの構想が浮かんだり、試作品を作ったりすると、そのサービスや商品を買いたいと思うか?使い勝手はどうか?など多くの人から意見を聞きたいと思うでしょう。  ただし、守秘義務のない相手にその情報を開示することで権利化の機会を失ってしまうものがあります。  例えば、Makuakeで見つけた次のプロジェクトを例にとります。 板を組み合わせて好みの家具を作るDIY https://…

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クラウドファンディングを始める前に知っておきたい知財リスク

 立場の違いで次の2種類のリスクに分けてみます。 1.自分の権利、権利化の機会を失うリスク  せっかくのアイデアについて特許が取れたはずなのにインターネットで公開したばかりにそのチャンスを失った、店舗名、商品名やマークについて商標権を先取りされてしまった、などのリスクです。  機会を逃してしまうと、ほとんどの場合、挽回がききません。  例えば、初年度1億円の売上があったとしても、次年…

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写真、音楽、プログラム、文章などを守る知財

 写真、音楽、プログラム、文章などの表現物は著作権制度によって著作物として保護されます。(なお、プログラムは特許制度でも保護されるなど保護制度がオーバーラップするものもあります) <文化庁HP>http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/  著作物を保護するための手続きは必要ありません。 著作権は著作物…

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商品名やマークなどブランドを守る知財

 ブランドイメージに関わる商品名やマークなどは商標制度によって商標権として保護されます。 <特許庁HP>https://www.jpo.go.jp/beginner/beginner_05.html  商標権を取得するためには、特許庁に出願し、第三者より先に出願されているなどの要件を満たしていると審査官に認めれることが必要です(特許出願のように審査請求は必要ありません)。  こ…

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デザインを守る知財

 商品デザイン(商品の見た目)は意匠制度によって意匠権として保護されます。 <特許庁HP>https://www.jpo.go.jp/beginner/beginner_04.html  意匠権を取得するためには特許庁に出願する必要があります。  出願したものは審査官によって審査されます(特許出願のように審査請求は不要)。新規でかつ、容易に創作できないと認められる必要があります。

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技術アイデアを守る知財

 いわゆる発明と言われる技術的なアイデアは特許制度によって特許権として保護されます。 <特許庁HP>https://www.jpo.go.jp/beginner/beginner_03.html  特許権を取得するためには、特許庁に出願し、さらに別途料金が発生する審査請求という手続きをしなければなりません。そして審査官にそのアイデアが新規なもので、技術レベルが高いと認められる必要…

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知財に留意しないプロジェクトのリスク

 知財というと大企業とかハイテク製品など、遠い世界のことと感じる人もいるかもしれません。 しかし、インターネットに掲載した文章や写真が他人の著作権を侵害、などというニュースをよく見ます。 また、一般名称かと思っていた名前が商標登録されていたり、知らず知らず他人の特許権を利用したサービスになっていたりすることもあります。  クラウドファンディングはインターネットを利用するため、全世界の人…

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知財とは

 「知的財産権」、「知的財産」、「知的資産」、「無形資産」といった言葉があります。  概念図が以下の経産省HPに掲載されています。 http://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/teigi.html  特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、営業秘密、ノウハウなどの言葉をよく耳にすることがあると思います。  人の創作活動で生…

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クラウドファンディング利用のフロー(イメージ)

 プロジェクト起案者がどのよう流れでクラウドファンディングを利用するのか、細かな違いはありますが、大体次のようなイメージになります。 1.プロジェクトを起案  新しい商品を作りたい、新サービスを展開したい、といったアイデアを具現化するための計画段階です。この段階ではクラウドファンディング運営事業者に相談するための土台を作る必要があります。例えば、商品コンセプトを明確にする、予算計画を…

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クラウドファンディングサイト(購入型)

 購入型と言われるサイトはいくつもあります。  ここではモノづくり、サービスづくりに関するビジネスプロジェクトが多いサイトを挙げます(国内、アルファベット順)。 A-port  https://a-port.asahi.com/  朝日新聞社のクラウドファンディングサイトです。新聞社ということで社会貢献型プロジェクトが多いイメージがありますが、商品開発系などのビジネス系プロジェク…

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クラウドファンディングのメリット(ビジネス系プロジェクト)

 モノづくりやサービスづくりのビジネス系プロジェクトについては、以下のメリットが挙げられます。 1.資金調達  クラウドファンディングの名前の通りです。現在、成功したプロジェクトの平均調達額は大体100万円前後と言われています(中には数千万円の資金を調達したものもありますが)。小規模での展開を考えている場合やホビイスト(hobbyist)と言われる趣味的レベルのプロジェクトについては、資…

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どんなタイプのクラウドファンディングがあるのか?

 クラウドファンディングと言ってもいろんなタイプがあります。  ここで「タイプ」とは資金調達の目的の違いを言っています。  クラウドファンディングを運営する事業者のサイトを見ると、タイプが異なるプロジェクトが混在していたり、特定目的のプロジェクトに特化していたり、さまざまです。  本ブログではビジネス系プロジェクトを扱う下記3の購入型を主な対象としています。  一般的には、大…

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